休憩で動画を見ると、
いい休憩にならない。
茂木先生インタビュー #2
2023.2.14
#茂木健一郎
#インタビュー
#脳科学と休憩
いろいろな専門家に話を聞きながら、休憩について研究していくシリーズの第1弾。
脳科学者の茂木健一郎さんに話を聞いてみたよ。
どうやら、脳と休憩はすごく関係があるのだとか。
全3回。 ぜひおたのしみください~。
QKさん
何人かで集まることが大事ってことは、ぜひ聞いてみたいのですが…ちょっとその前に。理想的な休憩方法ってどんなものなんでしょうか?
茂木さん
おすすめはボーッとすること。ほかにも、お風呂に入るとかガーデニングするとか、ねこちゃんわんちゃんと触れ合うとかがおすすめです。僕はよく散歩しますね。
あと休憩でよく勘違いされていることがあって、動画を見たり友達とLINEしたりして休憩しようとすることは休憩にならないんですね。
QKさん
なんと…。そうやって休む人、多そうなのに…
茂木さん
いまの時代、パソコンにスマホにと、みんなスクリーンを見ていて、動画もそれと結局同じで。スクリーンに映るものの情報処理をしちゃうから、スクリーンタイムは脳にとって休憩にならないんだよね。やっぱり、五感を使うことが大切なんじゃないかと、僕は考えています。
QKさん
たしかに、例に挙げてた散歩とかガーデニングとか、ねこちゃんわんちゃんはいろんな感覚を使うことですね。ちなみに、前の記事でおっしゃっていた「集まる」ことが大事というのは?
茂木さん
みんなで集まるとスクリーンを見なくなって雑談がはじまるよね。この雑談ってのが一番いい休憩だと思っていて、ぼくはすごい重視しています。雑談でお互いの情報がまざりあう要素など、現代におけるクリエイティブの根幹だと思ってるんです。
QKさん
雑談!!もう少し詳しく聞いてもいいでしょうか。
茂木さん
ケンブリッジ大学に留学していた時、ティータイムが午前と午後にあったんです。そこでノーベル賞学者たちが紅茶を飲みながら雑談してた。ご飯食べる時もずっと雑談していて、食後にはポートワイン等をたのしみながら科学とか哲学とか文学の話をずっとしてた。そういうのを見るとイギリスのカレッジって雑談から生まれたんだなっていう思います。
QKさん
たしかに、ワインに紅茶って、味覚、嗅覚、聞く、話すと、まさに体全体を使ってますね!
茂木さん
まさに五感だね。
QKさん
雑談をしてるときは五感を使いやすいって意味で休憩にいいってことがすっごくわかりました。
茂木さん
それ以外にも、雑談ってのは自分が用意できない情報が相手から出てくるので、そこでどうしようって知恵を絞り出すことが、脳にとっていいことだと僕は思います。
QKさん
前の記事で言っていた、脳の使い分けが自然とできるんですね。
今の時代、集まる機会が減ってきたので、それはつまりいい休憩する機会が減ってるのかなと。そういう雑談ができる場所、みたいなものを作っていくのも、このプロジェクトでやってみてもおもしろいかもです!!
今日はここまで〜。茂木さんとの対談は、次が最終回です〜
次回は、「休憩に対する考え方を変えるといいかも」ってお話です。
さ、ちょっとQKしましょ。