人が何もしてないときも、 脳は何かをしてくれてる。
茂木先生インタビュー #1
2022.12.27
#茂木健一郎
#インタビュー
#脳科学と休憩
いろいろな専門家に話を聞きながら、 休憩について研究していくシリーズの第1弾。 脳科学者の茂木健一郎さんに話を聞いてみたよ。 どうやら、脳と休憩はすごく関係があるのだとか。 全3回。 ぜひおたのしみください~。
リード文 QKさん
QKさん
茂木さんはじめまして〜
茂木さん
きみは一体…?笑
QKさん
QKOKプロジェクトっていう〜、より良い休憩をもっとたくさんみんなにとどけるプロジェクトでうみだされたキャラクターです〜
茂木さん
だからナマケモノなんだ
QKさん
そうなんです〜。ということで、ここからは休憩研究員モードになりますね〜!
茂木さん
はい笑
QKさん
きょうは茂木さんにぜひ!脳科学の視点から休憩のことたくさん聞いちゃいたいと思います。よろしくおねがいします!
茂木さん
よろしくお願いします。
脳科学者の茂木先生
QKさん
QKOKプロジェクトは「休憩」の持つ効果やその良さを世の中にとどけたい、というプロジェクトなのですが、茂木さんは前々から休憩に注目されていますよね?
茂木さん
もともと夏休みが子供の頃から好きで「大人にも夏休みがあったらな」って思ってたら、仕事ができる大人ほど思いっきり休んでるってことに気づいたんですね。たとえば、友達と行くキャンプの主催者に積極的になったりしてるなって。そういった自分の経験と観察からと、あとはもちろん脳科学の観点から休憩に注目するようになりました。
QKさん
たしかに、SNSで週末に友達と遊んだり、キャンプに行ったりしてる様子を写真であげてる人ほど、平日の仕事もバリバリやってるイメージかも…。脳科学的な観点とは、一体どんなものなんですか?
茂木さん
この10年くらいで「デフォルトモードネットワーク」(何もしていないときにおける脳の動き)の研究が進んだんですね。それまでは「なにかしてるときにおける脳の動き」を研究するのが脳科学のメインでした。たとえば、言葉を聞いてる時には脳のこの部分を使ってるだとか。でも「なにもしてないときに脳はなにをしてるのか?」ということに注目したところ、大切な動きをしていることがわかってきたんですよ。
休憩と脳の関係について話す茂木先生①
QKさん
脳を使わないからこそ…、使われる部分が脳にはあったということですか?
茂木さん
そうそう。見たり聞いたり、仕事や学びをすることだけが脳を使うことにつながるんじゃなくて、なにもしないでぼーっとしてるときにも脳は動いてくれている。そのときいつもと違う部分が動いていて、たとえば記憶の整理だとか、ストレスを解消したり、脳のバランスを回復したりだとか、(人が)休憩してるときにしかやれない、とても大切な情報処理があるってことが、科学的にも裏付けられてきた。それを担ってるのが、デフォルトモードネットワークなんです。
QKさん
脳を使っていないとき、つまり休憩をしているときにしかできない重要な脳の動きに注目が集まっているということですね。
茂木さん
ぼくの知り合いのミュージシャンとか、めっちゃくちゃ忙しい人なのに、いつも夏休みの子どもみたいな空気感を漂わせてる。それは多分どんなに忙しくても、うまく休憩して休憩をしているときにしかできない脳の動きを働かせているからだと思うんだけど、うまく休憩できるほどクリエイティブ力も発揮されるのかなと思いますね。人工知能が計算とか記憶をやってくれる時代、人間に残されてるのはクリエイティブの領域だからね。
休憩と脳の関係について話す茂木先生②
QKさん
「夏休み感」ってわかりやすくていいキーワードですね!茂木さんも、夏休みがお好きって言ってましたし。そういう脳の使い分けのバランスがうまい人は、夏休み感をただよわすんですかね?
茂木さん
夏休み感が強い人って、大事だと思うよ! あと、休憩で大事なのは、何人かで集まって食べたり話したりすることでね…。
今日の記事はここまで〜。 集まって食べたり、話したりすると、どういいのか!?について 気になる続きはまた次回〜。 さ、ちょっとQKしましょ。