ここで先生に呼吸の未来についてお伺いしたいのですが...。こうなったらいいな、という呼吸にまつわるビジョンはあったりしますか？

未来か...。難しいですね。本来であれば呼吸というのは各々が勝手にやるものですから...。それこそ、不調になったときに、身体を整える呼吸に自然と変わっていくような、そんな未来があればいいなあとは思いますけどね。自己治癒力の一環として。

ここでちょっと紹介になりますが...笑

はい笑

実は、fufulyという、呼吸するクッションを作ったんです。

それはすごいですね。

動物を抱えたときなどに起こる、「呼吸の引き込み現象」というものがあって。どうやらぼくら生きものは、ふれあっていると呼吸のリズムが合わさっていくのだとか。これに注目して、まるで呼吸をしているかのような動きをする、呼吸するクッションをつくってみたんです！よかったら今、お試しください！

おおお。

生きものみたいに膨らんだり、縮んだりします！

確かにこれは、同調してしまうというか、「ノッて」いってしまいますね。ちょうどお腹押されたりしますし。このfufulyのリズムで、呼吸のリズムにも影響を与えるかもしれないですね。

fufulyの呼吸リズム、気持ちよいですよね。

そうですね！あと、もうちょっと吐く時間を多めにすると、もっと気持ちが穏やかになるかもしれませんね。

自分の呼吸リズムと離れすぎるとなかなか同調しないという研究結果も出ているそうで...今がんばって調整しているところです…!

fufulyのリズムに「合わせて」呼吸するのがメインの使い方だと思いますが、あえて逆のリズムで呼吸したとしても、それはそれで腹式呼吸を感じそうですよね！

その使い方は思いつきませんでした！目からウロコ！

メンタルヘルスケアにも繋がりそうです。緊張しがちな仕事についている方や仕事をストレスに感じているような方にもいいかもしれないですね。

なるほど！他にはどんな方におすすめできそうですか？高齢者はどうでしょう...？

今は長生きの時代ですから。どうやって楽しく死までの時間を過ごすかが大事ですよね。息を吐くことで心と身体を休ませる副交感神経が優位になるので、緊張をほぐすときなど、高齢者に、fufuly、よいと思います。

他の使い方としてはどんなものがありそうですかね？

ありきたりですけど、抱き枕としてとてもよさそうですね。動きに合わせて呼吸することで呼吸が整うので、寝る前の呼吸を整えるのにもいいかもしれない。副交感神経を優位にしておかないと眠りにはつきにくいですから。

眠りについたあと、睡眠中の呼吸を意識的に整える方法はあるのでしょうか？

どうでしょう。寝ている間もなかなか副交感神経にスイッチが切り替えられていない状態なんだとしたら、全部見直さないとだめなのかもしれませんね。

全部ですか！！！

僕はいらした患者様には24時間、生活のすべてを見直すようにしていただいています。原因になっている部分を正せるかどうかですよね。 どうしたらいいと思いますか？と聞きにくる方がとても多いですが、まずは自分がどう生きたいか、生きる目的を考えてみることが大切。いつお迎えがきてもいいような、そんな生き方をしたいものですよね。

呼吸の話からここまで深く、生き方の話にまでたどり着けるとは！とても考えさせられる時間でした。今日は貴重なお話、どうもありがとうございました！どうか先生も健康にお気をつけて！